廊下を何気ない顔で歩く季蛍の腕を掴み、診察室に連れ込む。
「うぎゃっやツ」
「季蛍、」
シュバッと季蛍を抱きしめた俺は首をかしげる。
「なんでこんな熱いんだ?」
「………。」
「カイロはってる?」
「…………」
「………なんで?」
「………別に」
「理由あんだろ?なんで?」
「…………。
心配、されたくなっちゃった」
「………俺に?」
「もうッ、聞かないで」
…………心配されたくなっちゃった
なんて言われたら、さすがの俺だって仕事中だって…
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