なんて言っていたのが懐かしい。
さっき蒼が病院についたらしい。
白衣を羽織りながら医局へ入ってきた蒼。
私のことを見つけると、スタスタと目の前にきた。
そして、額に手を触れようとする。
だから私はその手をよけて、
「蒼もう知らない」
「…………は?怒ってる意味がわかんないんだけど。昨日からさぁ」
「……それは鈍感な蒼がいけないんでしょ!!」
「そーですよ」
※声をわざと少し高めにして、蚊の鳴くようなめちゃめちゃ小声な高島先生。
季蛍が何かを言った後、合いの手のように言う高島。
「はぁ?意味がわかんない。俺が何したって言うの?」
「蒼ほんと鈍感!いつもは熱出たら電話してねとかいう癖にさ!!」
「そーだそーだ」←高島
「あぁ、言うよ?それがなんだよ」
「なのに昨日はさ、『今夜帰れないから』って何!?」
「そーですよ!」←高島
「しょうがないだろ?出張先でトラブルがあったんだから!」
「トラブル?女の人とぶつかっちゃって『そのまま一緒に泊まろうよ。』的な!?」
「きゃあーご・う・い・ん」←だんだんわざとな声が高くなる高島。
「何言ってんの?そんな事あるわけないだろ?ドラマの見過ぎだ。ドラマのみ・す・ぎ!!!」
「じゃあ何よ。トラブルって」
「そうよ。何よ」←オネエ系になっていく高島。
「……それは」
「ほら、言えない。やっぱりそうなんだ。女の人と」
「ご・お・い・ん・」←高島
「ちょっと高島うるさい!!」
「ほんと、静かにして下さい!!!」
何故か2人に責められてしまった高島先生……。
しかも手助けしていた季蛍までにも。
まぁ私がわるいんだけど…。
あとから考えると、ほんと、悪いことしたと思った。
しょんぼりコーヒーをすする高島先生。