「…季蛍ベッドいこう」
「少しだけここにいる…」
「………少しだからね」
俺はいすに座り、季蛍の作った料理をじっと眺める。
カボチャの煮付けはおいしそうだとして……
味噌汁の中に入ったリンゴとミカンについて、季蛍に聞いてみたいところだ。
「……いただきます」
箸でまずカボチャの煮付けを食べる。
……ジャリ
固まり、と言わんばかりのもの。
それは紛れもなく…
塩だった。
明らかに砂糖と塩の分量が逆。
「……おい…しい?」
体を起こして、見つめる季蛍。
「……うん、おいしい」
次に箸を進めたのは、味噌汁。
なぜリンゴとミカンを入れたのか。
謎だ…………