──────午後6時
季蛍のいる部屋へ行く。
額に汗をかいて、毛布を剥いでいる季蛍。
「季蛍、…季蛍。」
「…………蒼」
「季蛍さ、診てもらいに行こう」
と言いながら掛かっていた毛布をたたむ。
「んん……や」
「熱が上がってるし。高島に頼んできた」
たたんだ毛布をベッドにおいて、開いていた季蛍のボタンを留める。
「嫌、診てもらわない」
俺は椅子に座り、タオルで季蛍の汗を拭きながら
「……なんで?具合悪いだろ?高島だから。」
「……や」
「なんで?…」
「……怖…い」
微かな声で言った季蛍。
………怖い?
「点滴も聴診も喉もなんにもやりたくないッ!!」
と言うと、季蛍涙目で俺を見つめた。
「……………。」
はぁ。
この間の点滴を何回も失敗されたことと、前に行った小さな病院で診察を受けたときの先生が、異常に怖くて雑だったこと。
それを含めて怖い……んだと思う。


