ちょっとするとパパが顔を出す。
「愛優?」
「……ん」
「…今日具合悪いのに出かけたんだって?」
「………だって断れなかったんだもん」
「……薬は?」
「お昼に一回だけ飲んだ」
「そう。これ」
「…計るの?」
「うん」
「………」
体温計を受け取り、脇に挟む。
しばらくすると、体温計がなる。
ピピピピッ ピピピピッ
「9度もあるじゃん。よく我慢してたね……」
「…………」
「……発作は?」
「出てないよ」
「ん、わかった。ちょっと服、捲れる?」
ボタンを外すと、パパが鞄から聴診器を出す。
パパは更にもう一つボタンを開けると、聴診器を胸に当てられた。