「…で、なんでそんなに泣くの………。」








ベッドの横に椅子をおいて、そこに座る蒼。








「だって……点滴何回も失敗されて……すごく痛かった……んだから」








涙目で言うと、蒼は微笑む。







「その医者だって研修医だったんだろ?別に悪気があった訳じゃないんだから。」









「……わかってるけど…」








「でも、痛かったな」







「……蒼にやってもらいたかった」









「研修医もいい勉強になったよ」








と言いながら点滴の速さを見ている。









「じゃあ、なんかあったら呼んで?っていうか看護士に。点滴終わった頃来るね」










「うん、」