ガチャン
家の中に入り、陽を探す。
昨日のことを蒼から聞いた。
だけど陽がいない、
……………………あッ。いた。
ソファで痛そうに頭を押さえながら、荒い呼吸を続ける陽。
背後から陽の額に手を当てる。
熱、ではないみたいだ。
「こ……………港」
「……頭、痛いんだって…?」
「…………。」
「なにもしないから」
「…………………痛い」
「薬は?」
「………三日前から飲み続けてる」
「………陽、お腹も痛いのか?」
左手は頭、右手はお腹を押さえる陽。
「…………なんか胃がチクチクする感じ」
「……。あと腕」
渋々出された腕は本当に腫れていた。
「……触ると痛い?」
「…少し」
「陽さ、今から病院行こう」
「…………………」
「検査しないとこればっかりはわかんないから」
よっぽど辛いのか、
頷いた。