「…んー。一応点滴追加しとくね」







「…………せんせ?」









「ん?」










「…………今日ね、私……………の…


妹の誕生日なんだけどね。




家に一度、少しでいいから帰っちゃダメ?」











「えっ…」











「……………少しでいいの。妹の顔見るだけ。お祝いするだけ」












「…………」








「せんせ、お願い」












「………………考えとくね。

またあとで、、、来るから」










果織ちゃんの悲しそうな目と、願望のまなざしには耐えられず、俺は病室を出た。