「……ッヒッグ、ッヒッグ」 「季蛍、、」 呼ぶと、涙の目で俺を見つめる。 「……蒼」 「ん?」 「…………ちゅ」 「……は?」 思わず、季蛍から出た言葉に、は?としか言葉が出ない。 「……早く」 「………」 不安なんだ。 不安で不安でたまらないから、誰かの温かい愛がほしい。 言葉でもなくて、行動でもなくて、 肌で感じる愛が。 だから俺は、 今までで一番、 切なく、愛おしく、 愛くるしいキスを落とした──────