大分時間がたったと、ふと時計をみると、
時刻は七時半。
いくらなんでも、連絡一つせずに、買い物を長引かせることは、まずありえない。
いつも買い物が長引くとしても、7時には必ず連絡をくれる季蛍。
今日は電波の繋がらない場所にでもいるのだろうか。
圏外…とか?
俺の想像は、だんだんと悪い方向へ進んで行くばかりで、なんだか心配になってきた。
そのとき、
~~♪
~~~♪
携帯が鳴り響き、俺はすぐさま手に取る。
「はい」
「蒼?」
「港か」
「……今どこ?」
「え、家だけど……」
「俺んち来れる?」
「あ、イヤ、今季蛍待ちで。
季蛍がまだ帰ってないんだよ」
「……………今、うちに季蛍さんいるから。」
「…………………………は?」
「だから、俺んちに季蛍さんがいるから迎えに来て」
「………え、なんで?」
「……あとで話すから」
「…………………わかった」