あの恐怖感から解放されて、流れ続ける涙。 気づけば港くんの家のリビングにいた。 「……どうぞ」 差し出されたお茶に目を向けて、私はまた俯く。 「…………怪我、とか」 「……大丈夫、です」 とはいうものの、力強く掴まれた腕は、爪の跡がくっきりと残り、痛々しい。 「…季蛍、さん?」 タバコの煙を、吸ったせいか、辛くなってくこ呼吸。 「季蛍さん?」 強めに港くんに呼ばれたと思ったら、私は 意識を手放した──────────