街灯の電気がチカチカと点滅する。
暗い。
ここの電気は結構前から切れているから、変えて欲しいなぁ、なんて思いながら歩く。
そのとき、勢いよく腕を掴まれた。
振り返ると、男が4人。
赤く染めた髪の毛に、鼻ピアス。
そして、数人はタバコを吸っている。
た、タバコ…。
「オイ、踏んでんじゃねぇよ」
低い声で言われて、頭にハテナしか浮かばない。
え?と思い、下を見ると、男の足を踏んでいた。
男が意図的にやったものに違いないのだけど。
「どーしてくれんの?この靴高いんだけど」
プッハーとタバコの煙を吐き出す男。
その煙を吸い、むせる。
「…ッゲホ、すい、ませんでした」
「すいませんで済むなら警察いらねぇんだよ」
後ろにいる男たちも、煙をプッハーとはいた。
「ッゲホ、」
「まぁー、俺らとこの後つき合ってくれるっつうなら許すよなぁ?」
サングラス越しに感じる目つきは、圧倒されるようだった。
「っ、すいません、私……」