「蒼先生、点滴とお茶です」
「ありがとう。」
点滴を刺して、椅子に腰掛ける。
「果織ちゃん、お茶」
「……ううん」
「飲んで?」
「うぅうん!」
首を振る果織ちゃん。
「………飲みたくない?」
頷く果織ちゃん。
喉腫れてるもんな。
「……果織ちゃん、もしもししちゃだめ、?」
「…いいよ」
「ほんと?良かった」
微笑んで、島内さんが服をあげる。
そして聴診器を当てて心音を聞く。
「……………うん、終わり。
…果織ちゃん、ご飯は食べないでしょ?」
「食べない。」
「じゃあさ。リンゴ食べる?」
「リンゴ…?」
「うん。リンゴのすりおろし」
島内さんにあらかじめ持ってきてもらったリンゴを置く。
「食べる。リンゴなら」
「良かった、」