「よし」
聴診器を抜き、ベッドの横の椅子に腰掛ける。
「病室間違えた訳ないでしょ?
……じゃあどうして?怒らないから」
「…。折り紙のお姉ちゃん」
「……綾葉ちゃん?」
「折り紙のお姉ちゃん、戻ってきて欲しかったって思ってここにいたら寝ちゃった」
「…………」
「………折り紙のお姉ちゃんともっと一緒にいたかった」
「……」
「でも、お姉ちゃん退院できて良かった…んだよね?先生」
「……うん。そうだよ。体調が良くなったってことだから。
…璃子ちゃんも早く治して、退院しよう」
「………………うん、」
「ほら、病室戻ってご飯食べよう」
そう言って抱えた璃子ちゃんの手には、蒼の作った折り紙が握られていた。


