「……大丈夫そう?」





頷く季蛍だけど、寄りかかったまま離れない。








「季蛍さぁ、」




~~♪♪


~~~~♪






「…はい」







「蒼先生、今ッ果織ちゃん、採血中だったんですけど…ッ

脱走して、どこに行ったのかわからないんですけどッ……どうしたら…ッ」









電話の奥の様子から、走ってる様子がよくわかる。









「……わかった、今行く」









「はいッ…」










電話を切る。







「季蛍、」







「大丈夫、待ってる」







「……すぐ戻ってくる」








季蛍のことは心配だったが、脱走したと聞けば黙っていられない。








部屋を出て、院内を探し回った。