点滴が終わりを告げて、帰る支度をし、フラフラな陽を抱えた。 「……気持ち悪い」 「………戻しそ?」 「……………ううん」 待合室に陽を座らせて、背中をさする。 「…薬、貰えるから。楽になるから」 いくつもの涙のあとをそっと拭う。 「………港」 「ん?」 「…ぎゅう…」 寄りかかってくる陽をぎゅっと抱きしめる。 落ち着いたようにスヤスヤ腕の中で眠り始める陽。 ほんと、マイペースなんだかかわいいんだか。