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「…ケホ」
「あ。起きた」
「パパ…」
「薬効いたかな。ボタン、開けていい?」
「うん」
手際よくボタンが外され、聴診器が入る。
「……うん、大丈夫そう。」
聴診器が抜かれて、またボタンを止める。
「……学校で発作起きたんだって?」
「あ。うん……」
「大丈夫だった?」
「うん、薬あったから」
「そう、良かった、家帰ろ。季蛍も仕事終わったって」
「え?今…」
「20時。」
「そんなに寝てた…?」
「ふふ。ぐっすり」
「……そうなんだ」
パパとクスッと笑ってから、そのあと家に帰った。