呼吸ができないし、すごく苦しいのに、意識があって余計に辛い。






意識を飛ばしてしまった方が楽なのに、









と心の中で思っていたとき、








覚えのある温かい手が、私の背中をさすってくれた。









苦しくて、椅子からずり落ち、床に座って必死に呼吸を整えようとする私の目にパパかいた。








「愛優、焦んないで」








パパがしゃがんで第一ボタンまで止まっていたブラウスのボタンを1つ外す。







苦しくて、でも意識はあって。






パパの白衣を握って苦しさに耐えようとするけど、一向に苦しさはよくならない。








「愛優、ごめん。苦しいけど頑張って?」







ひゅいっと簡単に抱えられた私は、どこかの部屋に運ばれた。