プルルルル…
電話だ。誰だろう。
携帯の画面には 弥生 と書かれていた。
「もしもし」
『もしもし優馬!?お前どこいったんだよ!!!』
「え?」
『お前が高遠ちゃんの病室行ったあと、俺も行ったんだ。で、高遠ちゃんがお前が帰ってこないって心配してたぞ!』
そっか。
目にゴミが入ったから洗ってくるって言ったきり、俺は戻らなかったんだ。
『高遠ちゃんに余計な心配かけんなよ!
そういう小さなことでストレス溜まるの良くないって看護婦さん言ってたぞ!
お前のせいで高遠ちゃん苦しんでるよ。』
「……俺だって苦しんでるよ…」
『え?ごめんなんて言った?』
「なんでもない。切るわ。」
『え?ちょっ…』
ツーツーツー…

