ガラガラ…
「…鈴香?」
「阿部くん!いらっしゃい!早かったね!」
なんとか課題にケリをつけ、
急いで病院へと向かった。
今はちょうど4時半。
「早めに学校出てきたんだ。
…で、相談ってなに?」
「相談ね、あの、えっとね、」
そう話し始めた鈴香は少しだけ顔を赤らめたように見えた。
「あたしね、まだよくわからないんだけど、良介さんのこと好きになっちゃったかもしれないんだ…」
「…え?」
「なんか彼といると、嬉しくて、楽しくて、でもなんか切なくて。
彼の笑顔がすごい好きだな〜って思ったんだ。…これって恋だよね?」
ちょっと待ってよ、、
良介さんのことが好き…?
「ごめん。俺、高校の時以来、恋愛してないからよくわかんないや。」
「あー、そっか。
なんかあたしこそごめんね!急に!」
よりによってなんで俺に相談なんかしてくるんだよ。
他の誰でもいいだろそんなの。
お姉さんだって、看護婦さんだって、弥生だって。

