勉強を開始して早15分。 もうみんな部活とか下校とかで 周りには全然人がいなかった。 「あれ、阿部くん何してるの?」 「河野さん!」 きゅ、救世主!!!! 「河野さん助けて!」 「え?え、?」 「俺、赤点なっちゃった…」 「うわあまじか。」 「勉強教えて下さい。」 俺は河野さんの表情を全く見ないで 頭を深く下げた。 どんな表情で俺のことを見てるかなんて考えてる余裕はなかった。 さっさと終わらせて帰りたかった。 ただ、それだけ。