「ちょっと時間取らせちゃうかもしれないけど、話伺ってもいいかな?」


「はい。」



その女の子は、友達と別れ、
ゆっくり話を聞くため、大学内の喫茶店へと行くことにした。



「鈴香先輩とは、同じサークルで…
わりと仲良くしてた方だと思います。」


「へぇ、ちなみにどんなサークル?」


「ボランティアです。って言っても飲みサークルって言った方が正しいかもしれないんですけどねっ」



質問は主に、雅がしてくれた。
まぁその方が女同士だし話しやすいだろう。


「そうなんだ」


「はい。老人ホームで介護の手伝いをしたり、街のごみ拾いとか、木を植える活動したり。結構他の大学との交流も深くて、鈴香先輩は他大に彼氏いましたし!」



…え?



「ちょっと待って…鈴香に彼氏?」


「はい。間違いなく彼氏だったと思いますよ?一緒に住んでたし。」


「そう…なんだ…
…あれ?それってルームシェアじゃなくて?」


「ルームシェア?そう聞いてたんですか?あれは間違いなく同居ですよ。鈴香先輩が良介さんのところに転がり込んだんです」