「なぁ。明日、高遠の大学まで行ってみねぇ?」






「わりぃ、俺明日1限から授業…」


「あたしも仕事あるし…」


「んだよおめえら冷てぇなぁ〜
じゃあ俺、1人で行ってくる!!」


「ちょ、弥生、待てよ。
俺午前中には終わるからさ、そしたら一緒に向かおう。」



「わかったよ。そんなに俺と一緒がいいのか優馬くん〜♡♡」


「離せバカっ」


こいつの抱きつくクセ、なんとかなんねぇかな〜…




「ねぇ、2人とも、わかってると思うけど、あたしたちはもう24歳。
鈴香が留年や、優馬みたいに大学院に行ってなくて、ストレートに卒業してたら
鈴香を知る人は数少ない。
手当たり次第あたるんじゃなくて、
同じサークルの後輩や、鈴香の所属してたゼミの教授とか、頭使って探して頂戴。」




そっか。


俺、なんだか普通にまだ大学生やってるような気分だった…



「あ、優馬絶対今の言ったこと考えてなかったろ」


「うっせーどーせ弥生もだろ!」


「やっぱ、雅ちゃんには敵いません…」



「もー!しっかりしてよ!明日やめる?」


「「 やめない! 」」



やめるわけにはいかない。


ここまで来たんだ。