バン!

勢いよくドアを開けて入ってきたのは
弥生だった。


「高遠ちゃん!」


「うるせえよ弥生。
今鈴香は意識失ってて、いつ戻るかは分かんねぇんだってさ。」



「…そっか。。
ん?あれ…雅ちゃん来てたんだ」


「佐久間くん久しぶり。
この前は連絡ありがとう。」


「おう」


「元気にしてた?」


「まぁ、ぼちぼちかな?」



4人全員が揃うなんて
高校卒業以来だった。



あの頃に戻れたらいいのに。


なんて淡い願いを

誰がどれだけ考えただろうか。




あの頃と同じメンバーなのに

あの頃とはもう違う。



過去には戻れない。





「なんか懐かしいよな、この4人が揃うなんてさ。まさか誰も考えもしなかったよな。」



ほんとに。

高遠と連絡が取れなくなったあの日から
もう4人が揃うことなんてないと思ってた。