「なんだよ、これ!」
鋭い視線に怯みそうになる。
だけど、申し訳ない気持ちもすごくあるから、わたしはライ君の目をまっすぐに見つめた。
「パンのお詫び、です。もし良かったら、食べて下さい」
そう言って、さらにライ君に向かってそれを差し出す。
ライ君はビックリしたように目を見開きながら、わたしの手に握られたお弁当を見つめている。
「話しかけんなっつっただろうが?聞こえてなかったのかよ!?」
ううっ。
やっぱり怖いよ。
「で、でもっ!わたしが悪かったので……!せめてこれくらいは」
そうだよ。
そうしなきゃ、わたしの気が済まないんだ。



