出て行くことも、返事をすることも出来ない。


だって何て言えばいいの?



それに今出て行っても、いざこざに巻き込まれるだけ。



どうしよう


どうしようっ。


どうしようっっ!



不良君達の溜まり場に来たわたしがバカだったんだろうか。



なんとかなるだろうと思って来たけど、やっぱり怖いものは怖い。



「誰だ?テメーは」



……え?



「……ひっ」



頭上から声がして思わず見上げると、派手な金髪姿のヤンキー君がわたしに睨みをきかせていた。