オレンジ色に染まる教室内。


気付けばあっという間に時間が過ぎていた。



「とにかく、今日はここまでだな」



「は、はいっ……!いや、あ、うん」



敬語を使った瞬間ギロッと睨まれ、慌てて言い直した。



その後すぐに帰る準備をし始めた一条君を見て、教科書やノート、シャーペンを慌てて片付ける。



一人取り残されるのは怖いし、一緒に出ようっていう寸法だ。



そりゃあ一条君も怖いけど、幽霊の方がもっと怖いし……。



暗くなって来たから、一人でなんて到底ムリ。