「離れる方が後悔する、か」
「うん。だって……大好きだからっ」
一条君の胸に顔を埋めながら、そんな恥ずかしいことを口にするわたし。
ドキドキしすぎて顔が真っ赤だし、クラクラして倒れてしまいそうだった。
だけど、密着していると好きっていう気持ちがどんどん溢れて来る。
好きがまた、大きくなったみたいだよ。
「あんまり抱き着かれると、我慢出来ねーんだけど?」
ーードキッ
色気のある声が耳元で聞こえた。
「が、我慢って……」
その言葉が頭の中をぐるぐる回る。
ど、どういう意味……?
いや、わかるんだよ。
わかるんだけど!!



