「テメーのなんか、いらねーんだよ」 そう言って、設楽君に突っかかる一条君。 わたしやみんなはわけがわからなくて、ポカンとその光景を見つめていた。 ど、どうしたっていうの……? 「ほら。この前、俺んちに忘れてっただろ?」 「えっ?」 首を傾げたわたしの前に一条君が差し出したのは、行方不明になっていたモケちゃんだった。 「モ、モケちゃん……!」 どうして、一条君が……? それに、そんな言い方をすると……勘違いされるんじゃ。