「はぁ!?厚かましいにも程があんだろ!!」 ライ君の怒鳴り声を聞いてビクッとなる。 こんな怖い思いをしてまで来たんだ。 こうなったら何が何でも頼み込むしかない。 わたしだって、やる時はやるんだ。 「お、お願いします……!このままじゃ進級出来そうになくて、もう一回1年生をやらなきゃいけなくなるんですっ」 次の学期末テストで一つでも赤点があれば、アウトだと担任の先生から言われた。 貧乏だから塾には通えないし、学年2位の成績を誇る親友のゆらちゃんに教えてもらってもダメだった。