「そ、そんなことないですっ!!」 一条君が悪く言われるのだけは許せなかった。 だって、この人達は何もわかってない。 噂だけで言うなんて、絶対に間違ってる。 「一条君は、あなた達が思ってるような人じゃない!見た目はあんなんだけど、本当はすっごく優しいんです。それに、ケンカなんてしてるところも見たことがないし!」 恐怖よりも先に、言葉が次々と出て来て止まらない。 「頭もいいし、バカなわたしに勉強を教えてくれて……!わたしは、そんな一条君が大好きですからっ!」