「奏多の負けだな。ライのマジメな姿見たの、久しぶりだし。それだけお前を思ってんだよ、俺らは」 やっぱり、どこか軽々しく言うレオ。 だけど、その言葉は俺の胸に深く響いた。 「奏多は危険なことがあると、いつも俺らを遠ざけようとするからな。これでも、頼って欲しいと思ってんだぜ?」 シュウが鼻をすすりながら、照れくさいのか横目にチラリと俺を見る。 「ありがとな」 俺のためにそう言ってくれて。