ーードキッ 「い、一条君のこと……?」 名前が出た途端、心臓が大きく飛び跳ねた。 落ち着かなくなって、胸が痛くて仕方なくなる。 「一条と話さなくなってからの琉羽は、なんだか見てて痛々しい」 「…………」 うっ。 ゆらちゃん。 鋭い突っ込みだこと。 「この際、全部吐いちゃえば?あたしで良ければ聞くし」 ……ゆらちゃん。 「前みたいに、一条を悪く言ったりしないしさ!」 ニッコリ笑うゆらちゃんの瞳には、心配そうな色もうかがえた。