「わたし、本気だから……!そのっ……テストが終わったら、返事を聞かせて欲しいんだけど」



赤くなりながら言う琉羽の顔は真剣そのもの。


冗談、じゃねーのかよ……?


そう思ったけど、その顔を見て考えは覆された。



テストに集中しろと言った俺の言葉を気にしているんだろう。



申し訳なさそうに、モジモジしている琉羽。



「……わかった。さっさと帰るぞ。腕、離せよ」



「あ……!ごご、ごめんね」



慌ててパッと離れた琉羽は、自分のした事の重大さに今頃気付いたのか、パニクって目を右往左往させながら靴を履いた。