天才的な何か ううん、生まれ持った才能っていうのかな。 黙り込む二人にさっきまでの威勢はなく、どうやら落ち着きを取り戻したみたいだった。 「さっすが一条(いちじょう)さん!痺れるっす!」 「だよなぁ、あの二人を一瞬で黙らせるんだもんな」 「すげえよな。奏多(かなた)さんはやっぱ」 尊敬の声があちこちから聞こえて、彼は羨望の的となっている。 この状況でそんなことが言えるってことは、2人の仲の悪さは見慣れた光景なのかもしれない。