げげっ!
なにここ!
目の前に見えるのは一条君の家。
だけど、普通の一軒家じゃなくて……。
豪邸と呼ぶに相応しい大きな佇まいだった。
い、いわゆる高級住宅街の中にある家で、この辺は本当にお金持ちの人しか住めないと聞いたことがある。
まさかまさか!
一条君の家がここだったなんて。
「早く来いよ」
ビックリしすぎて門の前で突っ立っていると、一条君が怪訝に眉を寄せて言った。
「し、失礼します……」
ドキドキしながら門をくぐる。
お城のような洋風のお家。
可愛くて、女の子ならみんな、こんな家に住むのが憧れなんじゃないかな。



