今までなんとも思わなかったけど、一条君にはそう思われたくなかった。 もう少し、大人っぽい格好で来れば良かったよ。 「行くぞ」 わたしがショックを受けているなんて、カケラも思っていないであろう一条君は、そう言ってもう歩き出した。 「ま、待って〜!」 慌てて後を追いかける。 隣に並ぶと、一条君は満足そうに頬を緩ませたのだった。