お兄ちゃんもお姉ちゃんも、わたしとは違って頭が良いからいつも比べられる。 同じ兄妹、姉妹なのに、どうしてわたしだけ……。 何度、そう思って来ただろう。 「今度のテストは、絶対赤点がないようにしてみせるから!」 わたしは、呆れ顔のお母さんに笑って見せた。 「期待しないで待ってるわ。早くご飯食べちゃってね」 「……うん、いただきます」 別に期待して欲しいわけじゃない。 だけど、認めて欲しいとは思ってる。 出来損ないのバカなわたしでも、お母さんに認めてもらいたいんだよ。