ビクビクしながら、頭を悩ませる。
一条君……?
どうして一条君のことが出て来るの?
ワケがわからなくて首を傾げる。
「ちっ。鈍いヤツだな」
そんなわたしを見て、イラッとしたのか目の前のギャルは舌打ちした。
「優等生のくせに、察しろよ!バカなんじゃねー?」
うっ……。
ゆ、優等生……。
バカ。
はい、その通りです。
当たってます。
なんてことは、今の状況で言えるワケがない。
なんたって、大勢に囲まれてビビッてますから。
「昨日、一条君とあんたが学校から出て行くのを見たヤツがいるんだよ!」
「付き合ってんのかよ?」
「だったら許せねー!」
えっ……!?
あ、一条君と一緒に帰ってるところを見られてたんだ?