「元はと言えばこいつがわりぃんだよ!」



金髪君は胸ぐらを掴んでいた手を素直にパッと離した。



そしてまた、わたしに鋭い視線を向けて睨み付ける。



ギクリとしながらさりげなく視線をそらした。



金髪君のわたしを見る鋭い瞳は変わらないけど、さっきよりはマシになった気がする。



それにしてもこの人……。



す、すごいっ。


一瞬で制圧するなんて。



「レオ、この女誰?」



後ろにいる例の彼から、刺すような視線を背中にひしひし感じて縮こまる。



ひっ。


……こわっ。


圧倒的な存在感と、さらに低くなった声にビクビクする。



後ろを見ることが出来ないのは、恐怖と緊張から。



「あ、そうそう。なんかワケありらしいけど……ねっ?」