「あっ、5点ちゃん!」 「今日も頑張れよ〜」 「あ、ありがとうっ」 5点ちゃんと言われることになんの違和感もなくなり、次第にみんなも応援してくれるようになった。 そこに居た人達に小さく手を振りながら、1番奥の教室まで急いだ。 ーーガラッ 「お、お待たせ!」 勢い良くドアを開け、弾む息を整えながら足を進める。 一条君はすでに来て、いつもの席に座って待ってくれていた。 「遅かったな。待ちくたびれたし」 あくびをしながら、トロンとした目でわたしを見る一条君にドキッとする。