それから他愛ない話をした。



カバンに付けたウサギの編みぐるみのモケちゃんを見て、一条君が笑う顔は本当にカッコ良くて。



「小学生が付けるような物だろ」



「違うよ〜!モケちゃんは女子高生にも人気があるもん」



バカにされたけど、その笑顔を見ていると顔がニヤケて仕方なかった。



「ふーん。どこが可愛いんだか」



一条君はモケちゃんを眉をひそめながら覗き込み、小難しい顔をしてみせた。



「か、可愛いじゃん!目玉が飛び出してるところとか」



「いや、普通にグロいだろ」