初めて誰かに認めてもらえたような気がして、本当に嬉しかったんだ。 「勉強が出来る出来ないは関係ねーよ。こうと決めたら一直線なところとか、何にでも真剣にぶつかっていくところとか……悪くねーし」 同じように頬をかきながら、一条君は優しい顔でわたしを見た。 「……っ」 ううっ。 嬉しい。 一条君の言葉が心にすっごく響いた。 「……ありがとう」 その言葉だけで、なんだか本当に自信が持てたよ。 誰かに認めてもらえるって、こんなに嬉しいことだったんだね。