氷のように冷たい雰囲気と、狼のように鋭かった瞳は一切見当たらない。 カ、カッコ良い……! ドキドキしすぎて、なんだか本当におかしい。 まともに顔が見れなくて、思わず目を伏せた。 機嫌が悪いって感じたのは、わたしの勘違いだったのかな……? 「じゃあ次の問題」 落とした視線の先に、スッと差し出された教科書。 一条君の手は、わたしの手と違って大きくてゴツゴツしている。 当たり前だけど、男の子の手ってこんなに大きいんだ。