「黙れ」



ーービクッ



威圧感のある黒いダークなオーラは、間違いなく一条君から発せられたもので。



すぐそばにいたわたしは、思わず体をビクつかせた。



獲物を狩る狼のような鋭い目付き。


圧倒的な存在感。


それでいて、人の目を惹きつけるカリスマ性の魅力がある一条君。



一言しか発していないというのに、それだけで空気が変わるくらい恐怖を感じる。



こ、怖いよ……。


やっぱり、まだ慣れない。


だって、こんな一条君を見たのは最初に会った日以来だから。