『センセー…』





『ん?』






優しい笑顔が由衣から私にうつる。






『誕生日おめでとございます。』



私は村ちゃんの手のひらにそっと飴をおいた。




『あっありがと!!』


『コレ美味しいから食べてください。』





村ちゃんにあげたのは【いちごみるく】の飴3つ。




『知ってるよ。えり、いっつもコレ食べてるしょ?』


『えっ……』







私は一気に顔が熱くなった。




『毎日のようにここに来て、いちごみるく3コ食べて帰ってくだろ?』






『な…なんで知ってるんですか?名前とか…飴とか…話したこと無いのに………』






ハハっと笑いながら、村ちゃん先生のおっきな手が私の頭をなでてる…



『こんだけ居たらもう覚えたよ(笑)』






村ちゃん先生は目尻に沢山のシワを作って笑う。




つられて私も笑ってしまう。






『で?』




『え?』






『えりの誕生日はいつ?』






『……………この日。』



私はさっき村ちゃん先生が指差した2月7日の下を指差す。







『2月……14日。だからか…』