「チサト。」 不意にイハルの口から零れるおれの名。 夜空に華を咲かせる花火と反比例するように、彼女の横顔は寂しげに移ろう。 「おまえは私を、どう思ってる?」 ―どう、思っているか? どう思ってるかなんて、愚問だ。 勿論、貴方の事を心から慕って……。 そこまで考えて、は、と言葉に詰まった。 違う。 そんな単純な想いだけではない。 もしかしたら純粋に慕う気持ちなど、とうに無くなっているのかも知れない。 そして代わりに芽生えてきた感情を理解し始めている自分がどこかにいる。 でも。