オタク少女が恋をしたのは…

静まり返る体育館。

当たり前だ。

普通ならこんな風な代表挨拶なんてしないから。

完全にやらかした…ショックを通り越してもはや感動さえするっての。

「部活や、勉強など色々なことにチャレンジして頑張って下さい」

にこっとしながら返してくれる校長先生。

その優しさが今は痛いです…

パチパチと聞こえる拍手。

それはきっと私にではなく優しくフォローしてくれた校長先生宛てだろう。

しょんぼりしながら自分の席へ戻る私はまた視線を感じた。

目線を下げていた私は顔をあげた。

すると高井くんと目があった。

その瞬間、ふっ…と笑われた…

高井くんが私を見てにこっとしてくれた…!
(違う、ただバカにされただけ。)

失敗してしょんぼりしていた私に元気付けてくれようと!?
(それも違う、可哀想な目で見られてバカにされただけ。)