「好きなんだよ、君のことが…」 前の席であの子と笑い合う君に、 ふと、小さく漏らした言葉。 「あきらめ、られないなぁ…」 楽しそうに2人で帰る後ろ姿を 不格好に眺め続けた。 叶わないとか、大恋愛とか、 そんな悲恋な恋じゃなくて、 普通の、ごく普通の恋の物語。 なのに、なのに私は、 苦しくて、泣きたくなって、 …極簡単に終わらせることが出来る、 何の変哲もない失恋の物語なのに、 みっともなく、すがっているんだ。