私と彼と――恋愛小説。

中には、他にも埋れている良作を探す努力をサイトがするべきだと声高に主張するものもある。


思わず失笑してしまう。少しでも世の中を知っていれば、良いものが評価されるなど幻想だとわかる筈だ。


雑誌だって中身が良ければ売れるわけではない。例え徹夜を続けて納得のゆく誌面が出来たとしても、宣伝され店頭に並び手に取られてようやく購入されるのだ。


非難は、作品とは関係の無い処で広がっていった。騒ぎが大きくなるにつれ、逆に作品の閲覧は増加してゆく。


流石に、そこ迄は佐久間の計算では無かった様子だった。